コラム
2022.11.16
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【セミナーレポート】価格上昇時代のマーケティング~なぜ、あの会社は値上げしても売れ続けるのか~ を開催しました

当社は提携する地域金融機関の皆様と共催で、主に中小企業経営者様/若手経営者様/次世代経営者様などが他者の成功事例をもとに人材育成・組織作りを学べるオンラインセミナーを定期的に開催しております。
今回は当社が毎月発行している月刊誌『ビジネスサミット』内【売上向上ゼミナール】に連載をいただいているオラクルひと・しくみ研究所代表/博士 小阪裕司 氏が新著を出版されたことを記念して、新著『「価格上昇」時代のマーケティング』の内容を元にお届けする出版記念セミナーを開催いたしました。

■セミナーの様子
昨今、社会情勢の変化等、あらゆる外的要因により物価が高騰し「価格上昇時代」となっています。
値上げを余儀なくされる状況にはなりつつも、顧客離れ等の懸念で踏み切れない経営者様方も多くおられることでしょう。

小阪先生は、人の「感性」と「行動」を軸にした独自のビジネス理論と実践手法を研究・開発し2000年からその実践企業の会「ワクワク系(感性科学)マーケティング実践会」を主宰されています。
このような「価格上昇時代」の中でも、小阪先生のアカデミーに参加されている企業経営者様方の中には値上げをしても売上を伸ばし続けている企業様方がたくさんおられ、その事例をいくつかご共有くださいました。
例えば、
 ・クリーンサービス事業のA社:20~25%(顧客の取引状況により異なる)の値上げ幅があったが、値上げ原因の解約はゼロ。
 ・紙問屋B社:業界全体の状況を鑑みて、お客様の方から「無理せず値上げをしてね」と言ってもらえた。
 ・和菓子屋C社:地元に根付いた老舗菓子店で、伝統の味を価格を変えずに保っていたが値上げ(例:30円/個→90円/個)をしても売上は昨対上昇。

では、なぜ価格を上げても売れ続け売上を伸ばしているのか。
それは、「価値の掘り起こし」に成功したからだということ。

そこには、<普遍的な原理>がありました。
人は「価値」に向かって行動しているのであって、決して安さに向かって行動しているわけではありません。
確かに、安いということは価値ではありますが、あくまでも「価値」というカテゴリーの内の一要素にすぎません。
(某有名テーマパークに人が集まるのは、安いからではないですよね?皆さんはそこへ“行きたい”から行きますよね?と問いかけておられました。・・・はい、確かに納得です。むしろ値上げしても来場者は殺到していますよね。)

あるチェーンスーパーD店の例では、他店舗と同じ商品Eを扱う中で、他店舗よりも高価格ながらも一番の売上を記録したという事例がありました。
POPや陳列の工夫があったようですが、それは方法論であり、注目すべきポイントは“その商品の価値を適切に伝えたから”でした。

価格を上げるか否かの前に、まずはそのものの価値は何かを考える。
つまり“どうすれば値上げできるか”ではなく、いかに価値を掘り起こし“いかに価値を伝えるか”、そしてその価値に対して“適正な料金をいただく”ことが大切であるということです。こういった「価値創造上手」の経営者は「経営上手」なのだということ、とても腑に落ちました。
その価値を伝えること、つまり行動を起こしてもらうことを目的とした日々の顧客コミュニケーションが大切であり、その積み重ねが絆を深め、結果として長く愛される商品・企業になるのだと理解できました。
→これが、小阪先生の提言している『感性化学マーケティング』の神髄です。

個人的にも大変興味深い内容でしたので、私も書籍を拝読してさらに理解を深めたいと思います!

■参加者様のコメント
・新たな道が開けました!ありがとうございます。
・改めて物を売る事に対して原点の大切さを感じました。
・日頃話を聞けない他業種の方法、類似点等大変勉強になりました。ありがとうございました。
・行動原理のお話はとても分かりやすかったです。言われてみればそうだなと思うのですが、どうしても目先にとらわれ忘れてしまいがちな要素だと改めて気づきました。貴重なお話ありがとうございました。
・セミナーの内容が弊社に於いても現在進行形の部分があったので非常に参考になりました。
etc・・・

このたびは、ご参加いただきましてありがとうございました!
またアンケートのご回答をいただきました皆さま、重ねて御礼を申し上げます。
さまざまなご感想を頂戴しましたが、皆さまにとっても早速お役立ていただけるような内容となっていたようで、大変うれしく思います!
また一部の方から弊社へのご意見も賜りました、ありがとうございます。今後の運営への参考にさせていただきたく存じます。
※ご参加いただきご不便がありました方の中で、フォローアップが必要でしたら事務局までご連絡くださいませ。
(インクグロウ セミナー事務局:info.incgrow@seminarone.com)

■まとめ
当社は『地域の中小企業を元気にしたい』という志を共有する金融機関とともに、今後も積極的に金融機関の垣根を超えたシェアリングセミナーを【著名人セミナー】【次世代経営者向け】【事業承継/M&A】【経済産業省/中企庁連携】等カテゴリーごとで随時開催していく予定としています。次回以降も乞うご期待ください!

※参考※
その他、詳しいエピソードについてはぜひ著書をご覧くださいませ。

<登壇者プロフィール>

小阪 裕司(こさか ゆうじ)
オラクルひと・しくみ研究所代表/博士(情報学)
1992年オラクルひと・しくみ研究所設立。人の「感性」と「行動」を軸にした独自のビジネス理論と実践手法を研究・開発し2000年からその実践企業の会「ワクワク系(感性科学)マーケティング実践会」主宰。全都道府県および海外から約1500社が参加。1万件を超える現場での価値創造成果実例を生み出し、その数はコロナ禍にあっても日々増え続けている。日本感性工学会理事、九州大学招へい講師。著書は『「価格上昇」時代のマーケティング』(PHP)はじめ、新書・文庫化・海外出版含43冊。

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