用語集

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プロラタ方式 (ぷろらたほうしき)

複数の金融機関からの借入を、各行の借入残高などの比率に応じて返済額を按分する手法です。
返済条件の見直し(リスケ)時に各行間の不公平を避け、公平に資金繰りを整える狙いがあります。
代表的な算定は、残高に応じて配分する「残高プロラタ」と、無担保部分を優先して配分する「信用プロラタ」の2種類です。
原則として“全行一致”で同時返済を進める点に留意が必要です。
M&Aの資金調達・返済設計でも活用され、金融機関の合意を得やすいのが利点です。

英語表記

Proratable

役割・実務での使われ方

プロラタ方式の最大の役割は、「金融機関(債権者)間の不公平感をなくすこと」です。

返済条件の見直し(リスケ)時

企業が資金難に陥り、毎月の約定返済ができなくなったとします。「今月は手元に1,000万円しか返済原資がない」という場合、もしメインバンクだけに全額返済してしまえば、他の銀行は強く反発し、法的手段(口座凍結や破産申請など)に出るリスクがあります。 これを避けるため、返済可能な現預金を、各銀行の融資残高の比率に応じて公平に分配ます。これにより、全金融機関の合意形成をスムーズにします。

M&Aファイナンスやシンジケートローン

企業の平常時であっても、複数の銀行が協調して融資を行う「シンジケートローン」などでは、元本の返済や利息の支払いは、原則として融資シェアに応じたプロラタ方式で行われます。

注意点

原則は「全行一致」と「同時返済」

プロラタ方式で返済条件の見直し(リスケ)を進める場合、対象となる全ての金融機関の合意(全行一致)が大前提となります。
一行でも反対すればまとまりません。また、返済は同日に一斉に行うのが原則です。

計算方法による対立(残高 vs 信用)

一口にプロラタと言っても、主に2つの計算方法があり、銀行間で利害が対立することがあります。

残高プロラタ: 単純に融資残高の比率で分ける方法。分かりやすいが、担保を多く取っている銀行(保全率が高い銀行)にとっては不満が残る場合がある。

信用プロラタ: 融資残高から、担保や保証でカバーされている部分(保全額)を差し引いた「無担保部分(信用部分)」の比率で分ける方法。
担保を持っていない銀行に手厚く返済されるため、保全率が低い銀行が主張することが多い。