実物資産 (じつぶつしさん)
不動産や金、プラチナ、美術品などのように、「形があり、それ自体に価値がある資産」のことです。
現金や株式などの金融資産は、発行元の国や企業が破綻すると価値がゼロになるリスクがあります。一方、実物資産はモノ自体に価値があるため、価値がゼロになることは基本的にありません。最大のメリットは「インフレに強い」ことです。物価が上がると現金の価値は下がりますが、実物資産の価格は物価に連動して上がりやすいため、インフレから資産を守る効果があります。M&Aによる会社売却で得た資金の長期的な保全策としても有効です。ただし、金融資産に比べて「すぐに現金化しにくい(流動性が低い)」「固定資産税や保管料などの維持コストがかかる」といった注意点もあります。
英語表記
Real Assets
役割・実務での使われ方
実物資産は、資産全体のバランスを整え、特定の経済的ショック(特にインフレや通貨危機)から財産を守るための「防衛的」な役割を果たします。
M&A後の資産保全(エグジット後)
会社売却によって多額の現金(金融資産)を得たオーナー様が、その資金を長期的に守り、次世代へ継承していくためのポートフォリオ(資産配分)の一部として組み込まれます。現金のまま持っているとインフレによって実質的な価値が目減りしてしまうため、不動産や金などの実物資産に換えておくことで、資産の購買力を維持する戦略(アセットアロケーション)の基本となります。
一般的な使われ方(分散投資)
機関投資家や個人の富裕層が、株式や債券といった金融資産と値動きが異なる実物資産を組み合わせることで、投資全体のリスクを分散させる目的で保有します。「有事の金」と呼ばれるように、経済危機や地政学的な不安が高まった際に買われやすいという特徴もあります。
注意点
流動性が低い(現金化に時間がかかる)
株式のようにオンラインですぐに売却できるわけではなく、買い手を見つけ、手続きを経て現金化するまでに時間がかかる場合が多いです。
維持・管理コストがかかる
不動産であれば固定資産税や修繕費、金や美術品であれば保管料や保険料など、持っているだけで定期的なコストが発生します。
物理的なリスク(毀損・盗難)
モノである以上、火災や地震などの自然災害による破損、あるいは盗難のリスクが伴います。