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PPA(パーチェス・プライス・アロケーション) (ぱーちぇす・ぷらいす・あろけーしょん)

M&Aで支払った対価を、取得した会社の資産・負債に取得日(支配獲得日)時点の公正価値で振り分ける会計手続きです。
顧客関係やブランドなどの無形資産を洗い出して評価し、配分しきれない超過額がのれんになります。
PPAの結果は将来の減価償却・償却費や税効果に影響し、利益計画・KPI管理にも直結します。

英語表記

Purchase Price Allocation

役割・実務での使われ方

M&A後の「真の利益」を把握するための基礎

PPAを行わず、買収価格と簿価純資産の差額をすべてのれんとしてしまうと、将来の償却費が実態と合わなくなります。例えば、耐用年数が短い技術資産と、償却しない(または期間が長い)ブランド価値を区別して資産計上することで、M&A後の期間損益をより正確に把握できるようになります。

PMI(統合プロセス)におけるKPI設定の指針

PPAによって「顧客リストに〇億円」「特許技術に〇億円」といった具体的な価値が可視化されます。
これにより、PMIにおいては「高く評価された顧客基盤を維持・拡大すること」が最優先のKPIになるなど、統合戦略の具体的な指針として活用されます。

将来の「減損リスク」の管理台帳

PPAで認識された高額な無形資産やのれんは、買収後の事業が計画通りに進まなかった場合、一気に損失計上(減損処理)を迫られるリスク資産となります。
PPAの結果は、将来の財務リスクを適切にモニタリング・管理するための重要な台帳となります。

注意点

高度な専門性とコスト

ブランドや技術といった無形資産の時価評価には、高度な専門知識が必要です。
通常は外部の評価専門家や監査法人に依頼するため、相応のコストと時間がかかります。

完了までの期限

PPAは、M&Aの支配獲得日から原則として1年以内に完了させる必要があります。
この期間中は暫定的な会計処理を行い、PPA確定後に遡って修正することになります。

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