ベストオーナー (べすとおーなー)
事業の価値を中長期で最も高められる可能性が他より高いと見込まれる企業を指します。
M&Aや事業ポートフォリオ再編では「自社がこの事業のベストオーナーか」を軸に、資金・人材・技術、市場とのシナジー、資本コストを上回る収益性などで見極めます。
英語表記
Best Owner
役割・実務での使われ方
事業ポートフォリオ再編の判断基準
自社で長年続けてきた事業であっても、現在の自社の戦略やリソースでは成長が限界に達している場合、「自社はもはやこの事業のベストオーナーではない」と判断します。このとき、より高いシナジーを発揮できる他社へ譲渡することが、結果としてその事業の成長を加速させることになります。
買い手選定(オークション形式等)の決め手
売り手企業が譲渡先を選ぶ際、提示金額だけでなく「どの買い手のもとへ行くのが、従業員の雇用や事業の未来にとって最善か(=誰がベストオーナーか)」を重視します。
買収後のバリュエーション
買い手企業が相場より高いプレミアムを支払って買収する場合、「自社が持つ販路や技術を掛け合わせれば、他社が持つよりも大きな利益を生める(=自社こそがベストオーナーである)」という論理が、高値での買収を正当化する根拠となります。
注意点
「相性」は時間とともに変化する
創業期には自社がベストオーナーであっても市場環境の変化や事業の成熟に伴い、求められるリソース(資金力、海外ネットワーク等)が変わり、ベストオーナーの座が他社へ移ることは珍しくありません。
主観的な判断に陥るリスク
経営陣が愛着からベストオーナーであると思い込んでしまうケースがあります。
客観的な指標(資本コストを上回る収益性や市場シェアの伸びなど)を用いて、定期的に棚卸しを行うことが重要です。