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ROIC(投下資本利益率) (ろいっく)

事業に投下した資本からどれだけ税引後営業利益を生むかを測る指標です。
一般に資本コスト(WACC)を上回れば価値創造と評価されます。
M&Aでは、買収候補の資本効率や改善余地の比較、PMIのKPI設定、非中核事業の売却判断に活用されます。
【計算式】ROIC(%)=税引後営業利益÷投下資本×100

英語表記

Return On Invested Capital

役割・実務での使われ方

価値創造の判定基準(ROIC > WACC)

ROICが、資金調達にかかるコスト(WACC:借金の金利や株主の期待収益率の平均)を上回っている場合、その事業は「資本コスト以上の利益を生み出している=企業価値を創造している」と評価されます。逆に下回っていれば、事業を続けるほど価値を破壊していることになります。

M&Aにおける活用

買収ターゲットの選定 : 資本効率が高い(ROICが高い)優良企業を見極める。
買収後の改善目標(PMI): 買収先のROICをKPIに設定し、資本効率の改善(在庫削減、遊休資産売却による投下資本圧縮など)を図る。
事業ポートフォリオの再編 : ROICが低くWACCを下回る、非中核事業や不採算事業の売却(カーブアウト)判断に用いる。

注意点

業種による違い

多額の設備投資が必要な装置産業などは投下資本が大きくなるためROICが低くなりがちです。同業他社との比較が重要です。

短期的な操作の可能性

将来のための研究開発費や設備投資を削減すれば、一時的に費用が減って利益(分子)が増え、投下資本(分母)も減るためROICは上昇しますが、長期的な競争力を損なうリスクがあります。

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