用語集

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インサイダー取引 (いんさいだーとりひき)

上場会社の内部者などが未公表の重要事実を知りながら、公表前に株式等を売買する行為をいいます。
日本では金融商品取引法で禁止され、違反は課徴金や刑事罰の対象です。情報の伝達や取引の勧誘も規制されます。
M&A実務ではNDA、情報遮断(チャイニーズウォール)、開示タイミングの統制を徹底します。

英語表記

Insider Trading

役割・実務での使われ方

M&A検討の事実そのものが「重要事実」

「〇〇社を買収する検討を始めた」「〇〇社と資本提携に向けた基本合意書を締結した」といった事実は、公表されれば株価を大きく動かす可能性があります。
そのため、これらの情報に接した人物は、公表されるまで対象銘柄の売買が一切禁止されます。

厳格な情報管理体制(NDAとチャイニーズウォール)の構築

M&Aの検討は、社内でもごく一部の経営陣や担当者のみで進められ(チャイニーズウォール)、検討開始時には必ず関係者全員と秘密保持契約(NDA)を締結します。これは情報漏洩を防ぎ、インサイダー取引を未然に防止するための必須の手続きです。

発覚時の甚大なダメージ

もしインサイダー取引が発覚した場合、関係者が逮捕・起訴されるだけでなく、企業の社会的信用は失墜し、進めていたM&A案件も破談になる可能性が極めて高くなります。M&Aを成功させるためには、コンプライアンス遵守が最大の前提条件となります。

注意点

内部者の範囲は非常に広い

規制対象となる「会社関係者」には、自社の役員や社員だけでなく、M&A仲介会社、弁護士、公認会計士などの外部アドバイザー、さらには情報を受領した取引先なども含まれます。また、これらの人から情報伝達を受けた人も対象となります。

「うっかり話した」も違法対象になり得る

知人や家族との会話で「うっかり重要事実を話してしまった」場合でも、その相手が株式売買を行えば、情報を提供した側も情報伝達規制違反に問われる可能性があります。

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