株主間契約・株主間協定(SHA) (かぶぬしかんけいやく・かぶぬしかんきょうてい)
株主同士が会社運営や持株の扱いに関するルールを取り決める契約です。株主間契約の具体的な内容は、株式売却時の対応方法、経営への関与などさまざまです。
定款・会社法でカバーしきれない点を補い、合弁・ベンチャー・資本参加の局面で活用されます。
英語表記
Shareholders Agreement
役割・実務での使われ方
株主間契約は、主に以下の3つの目的で締結されます。
会社運営の主導権争いを防ぐ(ガバナンス)
役員の指名権: 「株主A社は取締役2名を、B社は1名を指名できる」といったルールを定め、経営への関与を保証します。
重要事項の拒否権(Veto権): 合併、重要資産の売却、多額の借入など、会社の命運を左右する決定について特定の株主(たとえ少数株主でも)の同意を必要とすることで、勝手な独断を防ぎます。
株式の散逸を防ぐ(株式譲渡の制限)
望まない第三者に株式が渡るのを防ぐため、「株式を譲渡するには他の株主の同意が必要」「まずは既存株主に売却を打診しなければならない(先買権)」といったルールを定めます。
出口戦略(Exit)のシナリオを共有する
将来的に会社を売却する(M&A)際や株式上場(IPO)を目指す際の手順をあらかじめ決めておきます。
特に、ベンチャー投資では「投資家がいつ、どのように資金を回収するか」を定めるために必須です。
注意点
契約当事者のみを拘束する
定款と異なり、株主間契約はあくまで「契約を結んだ株主同士」しか拘束しません。
契約に違反して第三者に株式が譲渡されてしまった場合、その譲渡自体を無効にすることは難しい(損害賠償請求での解決となる)ケースが多いです。
会社法・定款との関係
株主間契約で定款と矛盾する内容を定めても、会社法上は無効となる可能性があります。
強力な権利を定めたい場合は、契約だけでなく「種類株式」の発行と組み合わせるなどの工夫が必要です。
内容が非公開
定款と違い登記されないため、内容は非公開です。
これはメリットでもありますが、外部からはどのような取り決めがあるか見えないため、後から参加する株主にとってはリスク要因にもなり得ます。