用語集

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TDnet (てぃーでぃーねっと)

東京証券取引所が運営する「適時開示情報伝達システム(Timely Disclosure network)」の略称です。
上場企業が、決算短信やM&Aの合意、業績予想の修正など、投資家の売買判断に重要な影響を与える情報を公表する際に使用されるシステムです。
ここに登録された情報は、報道機関や証券会社へ瞬時に配信されると同時に、一般の人も「適時開示情報閲覧サービス」を通じてリアルタイムに見ることができます。
法律に基づく詳細資料(有価証券報告書など)を開示する「EDINET」に対し、TDnetは取引所のルールに基づき、情報の「速報性」と投資家への「公平な周知」を目的として運用されています。

英語表記

Timely Disclosure network

役割・実務での使われ方

M&A実行の「公式発表(プレスリリース)」

上場企業がM&A(買収や合併、事業譲渡など)を取締役会で決議した場合、直ちにTDnetを通じて「〇〇株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ」といった開示資料を登録します。この登録完了時点が、法律上の「公表(インサイダー規制の解除)」と見なされることが一般的です。

EDINETとの使い分け

M&Aの現場では「まずTDnetで速報を出し(概要PDF)、後日詳細が決まってからEDINETで法定書類(有価証券届出書など)を出す」という使い分けをします。
投資家はまずTDnetの情報を見て、「買いか売りか」を瞬時に判断します。

株価へのダイレクトな影響

TDnetで開示された情報は、瞬時に世界中の機関投資家やアルゴリズム取引システムに伝わります。
ポジティブなM&Aニュースであれば、開示の数秒後には株価が急騰するなど、市場へのインパクトが最も大きい情報ルートです。

注意点

情報管理とインサイダー取引

TDnetで公表される前のM&A情報は、典型的な「未公表の重要事実」です。
TDnetの登録ボタンを押すその瞬間までは、社内でも限られたメンバーのみで情報を管理し、情報漏洩(インサイダー取引)を徹底して防ぐ必要があります。

開示タイミングの厳守

取引所の規則により、重要事実が発生(決定)したら「直ちに」開示することが求められます。
取締役会終了後、速やかにTDnetへの登録作業を行えるよう、事前の準備(開示ドラフトの作成など)が不可欠です。

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