取締役会 (とりしまりやくかい)
株式会社の経営に関する重要な意思決定を行い、各取締役の業務執行を監督する機関です。
すべての取締役によって構成され、設置には原則として3名以上の取締役が必要です。株主総会が会社の基本的なあり方を決める最高意思決定機関であるのに対し、取締役会は「実際の事業をどう進めるか」という具体的な経営方針を合議によって決定します。M&Aにおいても、取締役会は極めて重要な役割を担います。企業買収や自社の売却、合併、事業譲渡といった会社の将来を左右する経営判断は、原則として取締役会の決議(承認)が必要です。そのため、M&Aの交渉過程では、どのタイミングで取締役会の決議を得るかが、取引をスムーズに進めるための重要な鍵となります。
英語表記
Board of Directors
役割・実務での使われ方
会社を法的に代表し、経営の舵取りを行う中心的な機関であり、実務においては多岐にわたる重要な判断を下します。
M&Aにおける経営判断
会社の将来を左右する重大な局面(M&A)において、取締役会は買収や売却の可否、取引条件の妥当性などを慎重に審議し、最終的な意思決定を行います。
M&Aアドバイザーは、この取締役会決議がいつ行われるかを交渉スケジュールに組み込み、スムーズな取引完了を目指します。
一般的な経営意思決定
日常的な経営においても、取締役会は重要な役割を果たします。
例えば、大規模な設備投資、重要な借入れ、支店の設置・廃止、重要な人事(代表取締役の選任など)といった意思決定を行います。
また、コーポレートガバナンス(企業統治)の観点から各取締役の業務執行が適切に行われているかを監督します。
注意点
独断的な経営の防止
代表取締役などの一部の取締役による独断的な経営を防ぎ、合議によって最適な意思決定を行うための仕組みです。
そのため、取締役会の開催・決議は法律で定められた手続きに従って適切に行う必要があります。
専門家による慎重な算定が不可欠
取締役は、会社に対して忠実義務と善管注意義務(善良な管理者の注意義務)を負っています。
M&Aなどの重大な判断を誤り、会社に損害を与えた場合には、取締役個人の責任(損害賠償責任、場合によっては特別背任罪など)が問われるリスクがあります。
そのため、M&Aのような複雑な案件ではM&Aアドバイザー、弁護士、公認会計士などの専門家の意見を参考にし、慎重な検討プロセスを経ることが不可欠です。
適正な買収価格の算定
相続や親族外承継においては、少数株主からの買い取り、相続・贈与時の株価算定において、適正な株価を算出することが重要です。
この算定も、専門家による慎重な分析と公正な手続きに基づいて行われる必要があります。