ハッピーリタイア (はっぴーりたいあ)
経営者が金銭的な不安や会社の後継者問題などをすべて解決し、円満に経営から退いて自身の希望に沿った第二の人生(セカンドライフ)を送ることです。
中小企業のM&A実務において、会社売却は経営者のハッピーリタイアを実現するための最も有効な手段として注目されています。
後継者がいないからといって自力で廃業すると、多額のコストがかかり、従業員も職を失います。しかし、M&Aで会社を第三者に譲渡すれば、経営者はまとまった現金(創業者利益)を獲得でき、会社の借金に対する個人保証からも解放されます。
英語表記
Happy Retirement
役割・実務での使われ方
事業承継問題の解決に向けた最大のゴール設定
後継者不在に悩む中小企業のオーナー経営者に対し、M&A(第三者への事業承継)を検討する際の「最終的な目標」として設定されます。
単なる会社の売買ではなく、経営者個人の人生を豊かにするためのポジティブな手段として、M&A仲介会社が提案を行う際の重要な軸となります。
創業者利益(手取り額)の獲得とライフプランの設計
経営者が引退後のセカンドライフを充実させるための資金源として機能します。
株式譲渡によって得られる創業者利益をシミュレーションし、理想の老後生活が実現可能かを判断する基準となります。
注意点
「経営者保証の解除」が確約されないケースに注意
会社を売却しても、買い手企業の財務状況や信用力が低い場合、金融機関が既存の借入金に対する経営者保証の解除を認めないことがあります。
借金のリスクが残ったままではハッピーリタイアとは呼べないため、買い手選びや銀行交渉の段階で確実な解除手続きを進める必要があります。
従業員や取引先への配慮不足による後悔
自身の金銭的な条件ばかりを優先して買い手を選んだ結果、買収後に従業員が冷遇されたり取引先との契約が打ち切られたりすると、元経営者は深い罪悪感を抱えることになります。従業員を大切にしてくれる買い手を見極めるデューデリジェンスが極めて重要です。