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IRR(内部収益率) (あいあーるあーる)

投資で得る将来キャッシュフローの現在価値が初期投資と等しくなる割引率です。
M&Aや新規事業投資の意思決定で用いられ、案件の収益性を“利回り”で直感的に比較できます。
最終判断は自社の資本コスト(WACC)やNPV(正味現在価値)と併せて行うことをおすすめします。

英語表記

Internal Rate of Return

役割・実務での使われ方

日本語では「内部収益率」と呼ばれ、投資案件の収益性を測るための重要な指標です。
一言で言えば、「その投資が、年率平均で何%の利回りを生むか」を示す数値です。

直感的な「利回り」のモノサシ

例えば「IRR 10%のM&A案件」とは、感覚的には「年利10%の複利定期預金にお金を預けるのと同じくらいの収益性が見込める投資」と理解できます。
期間や金額が異なる複数の投資案件を、同じ「利回り(%)」という土俵で比較できるのが最大のメリットです。

M&Aでの意思決定基準

実務では、算出されたIRRが自社の資金調達コストであるWACC(加重平均資本コスト)を上回っているかどうかが、投資実行の重要な判断基準となります。
「調達する資金の金利(WACC)より、投資で稼げる利回り(IRR)の方が高くなければ意味がない」という考え方です。

注意点

IRRは便利な指標ですが、万能ではありません。必ずNPV(正味現在価値)など他の指標と併用して判断します。

投資の「規模」がわからない

「100万円投資してIRR 30%」の案件と「10億円投資してIRR 15%」の案件があった場合、IRRだけで見ると前者が優秀ですが、会社全体の利益額へのインパクトは後者の方が圧倒的に大きくなります。IRRは率を見る指標なので、金額規模を見落としがちです。

計算の前提条件

IRRは計算上、「投資で得られた利益を、同じIRRの利率で再投資し続ける」という非現実的な前提を置いています。
そのため、特に長期間のプロジェクトでは実態と乖離する可能性があります。

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