NPV(正味現在価値) (えぬぴーぶい / しょうみげんざいかち)
将来キャッシュフローを割引現在価値に直し、初期投資額と差し引いて投資の妥当性を判定する指標です。
NPVがプラスなら価値創造、マイナスなら再検討のサインといえます。
M&Aや設備投資の意思決定で標準的に用いられ、割引率(WACC)設定の精度が結果を左右します。
英語表記
Net Present Value
役割・実務での使われ方
M&A実行の最終判断
買収価格やPMI費用(初期投資)に対して、対象会社が将来生み出すキャッシュフローの現在価値が上回っているか(NPV>0)を確認します。
もしマイナスならその買収は企業価値を毀損するため見送りの判断となります。
複数の投資案件の比較・優先順位付け
「A社を買収するか、B社を買収するか」「新規工場を建てるか、M&Aをするか」といった選択において、それぞれのNPVを計算し、より価値創出額が大きい案件を優先するための比較材料とします。
買収価格の妥当性検証
売り手から提示された価格が適切かどうかを検証する際、事業計画から算出したNPVが提示価格を上回っているかを確認します。
NPVが買収価格の適正ラインの目安となります。
注意点
割引率(WACC)の設定で結果が激変する
将来の現金を現在の価値に戻すための「割引率」を数%変えるだけで、NPVは大きく変動します。
リスクを甘く見て割引率を低く設定しすぎると、本来マイナスの案件がプラスに見えてしまうため、慎重な設定が必要です。
事業計画の精度に依存する
計算の元となる将来キャッシュフロー自体が楽観的すぎる事業計画に基づいている場合、算出されたNPVも絵に描いた餅になります。