用語集

Glossary

事業再生ファンド (じぎょうさいせい​ふぁんど)

経営破綻の危機や業績不振に陥っている企業に対して、投資や経営支援を行う投資ファンドです。
高い技術力や魅力的な事業を持ちながら、過剰債務や不適切な経営により苦境にある企業を主な対象とします。
単なる資金提供にとどまらず、財務体質の改善や経営のプロを派遣する「ハンズオン型」の支援を行い、事業価値を回復・向上させるのが特徴です。
最終的には、再生した企業を第三者へ売却したり、株式公開(IPO)をしたりすることで、投資した資金の回収と利益の獲得(出口戦略)を目指します。
倒産の回避や事業継続を強く望む経営者にとって、資金面と経営面の両方から事業を立て直すための強力なパートナーとなり得る存在です。

英語表記

Turnaround Fund

役割・実務での使われ方

自力再生が困難な企業のスポンサー(受け皿)

過剰な負債により金融機関からの追加融資が望めない場合など、第三者割当増資の引き受けや債権の買い取りを通じて資金を注入し、事業存続の道を開きます。

抜本的な経営改革の実行(ターンアラウンド)

しがらみのない外部の専門家として入り込むことで、不採算部門の切り離し(カーブアウト)や、既存の経営陣では実行が難しかった徹底的なコスト削減、組織再編などの「痛みを伴う改革」をスピーディーに断行します。

再生後の売却(EXIT)を通じた業界再編

ファンドによって財務と事業が健全化された企業は、他の事業会社にとって魅力的な買収対象となります。
ファンドが事業会社へ株式を売却することで、結果的にM&Aによる業界再編が促進されます。

注意点

経営権の移転と方針の転換

ファンドが支援を行う際、多くの場合で過半数の株式を取得(または経営陣を刷新)するため、従来のオーナー経営者は経営権を失います。
また、これまでの企業文化や経営方針が大きく変更される点に留意が必要です。

投資条件の厳しさ

すべての赤字企業が対象になるわけではありません。「本業に競争力があるか」「再生計画に現実味があるか」など、ファンド側から極めて厳格なデューデリジェンス(資産査定)を受け、投資妙味があると判断された企業のみが支援の対象となります。

期間の制約(ファンドの満期)

ファンドには運用期間(一般的に5年〜10年程度)が定められているため、期限内に業績を回復させイグジット(売却・IPO)を完了させるという強いプレッシャーの中で事業運営が求められます。

関連用語