用語集

Glossary

財務レバレッジ (ざいむればれっじ)

借入金など他人資本を活用して自己資本の収益力を高める仕組みを指す用語です。少ない自己資本で大きな事業規模や収益を狙うことが基本的な考え方です。
財務レバレッジの度合いは、総資産に対する自己資本の割合や、負債比率などで表されます。一般的に、借入金の割合が高いほどレバレッジは大きくなり、利益の変動も大きくなるため、成功すれば自己資本利益率(ROE)を押し上げる一方で、収益が落ち込む局面ではリスクが高まります。
M&Aでは、買収資金にどれだけ借入を組み込むか(LBO等)が、企業価値や返済計画、買い手の資金繰りに大きな影響を与えます。
また、対象企業の財務レバレッジの水準は、借入余力・返済能力や財務の安定性を評価する際の重要な指標です。

英語表記

Financial Leverage

役割・実務での使われ方

借入金などの「他人資本(負債)」をテコ(レバレッジ)のように活用し、自己資本に対する利益率を高める効果や、その倍率のことです。

「テコ」の原理

物理の「テコ」が小さな力で重いものを持ち上げるように、ビジネスでは「少ない自己資金」に「銀行などからの借入金」を上乗せして事業規模を拡大し、結果として自己資金だけでは得られない「大きな利益」を狙います。

経営効率の指標

「総資産 ÷ 自己資本」の計算式で表されることが多く、この倍率が高いほど、借入を積極的に利用して効率よく利益を追求している状態(レバレッジが効いている状態)と言えます。

M&Aにおける活用(LBO)

M&Aの買収手法の一つである「LBO(レバレッジド・バイアウト)」は、この仕組みを最大限に活用したものです。
買収対象企業の将来キャッシュフロー を担保に多額の資金を借り入れ、少ない自己資金で大きな企業を買収し、劇的なリターン向上を目指します。

注意点

「逆レバレッジ」のリスク

事業がうまくいっている時はROE(自己資本利益率)を劇的に押し上げますが、事業利益率が借入金利を下回ると逆に損失も拡大し、自己資本があっという間に毀損します。

財務安定性とのトレードオフ

レバレッジを高める(借金を増やす)と、金利支払いや返済負担といった固定費が増加します。
景気後退や業績悪化の局面では、資金繰りが急速に悪化し倒産リスク(財務リスク)が高まります。
M&A後のPMI(統合プロセス)では、この負債返済計画の管理が極めて重要になります。

関連用語