用語集

Glossary

インプライドボラティリティ (IV) (いんぷらいどぼらてぃりてぃ)

オプションの市場価格(プレミアム)から逆算して求める将来の価格変動率=予想変動率を指します。
過去データを用いるヒ ヒストリカルボラティリティと異なり、市場の期待や需給を反映するため、相場不安時は上昇し、安定時は低下しやすい特徴があります。
リスク管理やオプション評価で重要です。

英語表記

Implied Volatility (IV)

役割・実務での使われ方

一般的な中小企業のM&Aではあまり登場しませんが、規模が大きい案件や複雑なスキームを用いるM&Aでは重要な役割を果たします。

リアルオプションを用いた企業価値評価

将来の不確実性が高い新規事業への投資や、段階的なM&A(追加出資の権利など)を評価する際、「将来の事業価値がどれくらい変動しうるか」という不確実性を価値に反映させる「リアルオプション」という手法が使われます。この評価において、将来の変動性を推計するインプット情報としてインプライドボラティリティの考え方が応用されます。

アーンアウト条項や転換社債などの評価

M&Aの対価として、将来の業績に応じて追加支払いが発生する「アーンアウト条項」が使われる場合があります。
IFRSでは、アーンアウトの公正価値評価が求められており、その評価として、オプション評価を用いる場面では、インプライドボラティリティが必要な計算要素となる場合があります。また、買い手はM&Aにおける資金調達の一環として、株式に転換できる権利が付いた「転換社債(CB)」などが使われる場合があります。実質的にオプションの性質を持つため、その価値を適正に算定するために、対象企業の株価や業績のインプライドボラティリティ(予想される変動率)が重要な計算要素となります。

注意点

あくまで「予想」である

インプライドボラティリティは、市場が「これくらい変動するだろう」と織り込んでいる期待値に過ぎません。
実際に将来その通りに価格が変動することを保証するものではありません。

需給バランスの影響を受ける

計算の元となるオプション価格(プレミアム)は市場の需給で決まるため、一時的なパニック売りや買いによって、理論的な適正値から大きく乖離(急騰・急落)することがあります。

関連用語