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買収監査 (ばいしゅうかんさ)

M&Aで買い手が対象会社の実態とリスクを検証する調査です。
財務・税務・法務・ビジネス(市場・顧客・人材)・IT/情報セキュリティ・知財・環境などを専門家と共に確認し、将来キャッシュフローシナジーの実現性を評価します。結果は企業価値評価や買収価格、表明保証・補償、価格調整条項クロージング条件に反映されます。
「デューデリジェンス」や「DD」という略称でも呼ばれます。

英語表記

Due Diligence (DD)

役割・実務での使われ方

取引実行の可否を判断する「リスクの最終スクリーニング」

買収監査の最大の役割は、対象会社に「隠れた爆弾(リスク)」がないかを確認することです。
未払残業代などの労務リスク、係争中の訴訟、隠れた負債(簿外債務)などが発見された場合、買い手はそのリスクを許容できるか、あるいは取引を中止するかを判断します。また、ITシステムやセキュリティの不備を確認し、統合後に重大な障害が発生する可能性がないかを検証するのも実務上の重要な役割です。

適正価格の算出と契約書への「実効性」の反映

監査で発見された事実は、バリュエーション(企業価値評価)に直接反映されます。例えば、修繕が必要な設備や回収不能な売掛金が見つかれば、その分を買収価格から減額交渉する根拠となります。また、完全な解消が難しいリスクについては、最終契約書の補償条項表明保証に盛り込むことで、譲渡後の損害に対する法的保護を確保し取引の安全性を担保します。

注意点

期間とコストの制約

買収監査には多額の専門家費用と数週間から数ヶ月の時間がかかります。
調査範囲を広げすぎるとコストが膨らむため、重点的に調査すべき項目を事前に絞り込むことが実務上の肝となります。

情報の非対称性と限界

監査はあくまで提出された資料やインタビューに基づきます。意図的な隠蔽や、資料が存在しない項目については、100%のリスク検出は困難です。
これを補うために表明保証保険などの活用が検討されます。

売り手側の負担

膨大な資料提出や面談への対応は、売り手企業の日常業務を圧迫します。
過度な要求は信頼関係を損なう恐れがあるため、効率的なスケジュール管理と配慮が求められます。

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